つみたて(積立NISA)で投資できる投資信託のうち、先進国株式に連動する株価指数を紹介します。数が多いので、2回に分けてお伝えします。
出典「金融庁」
今回は先進国株式に連動する株価指数のうち、単品でも組性可能なものを紹介します。
先進国とは、日本・アメリカ・ヨーロッパなどが含まれています。ですが、日本の投資信託では、日本を除いた先進国を指すことが多いです。
世界全体でも半分がアメリカなので、先進国で見てももちろん半分はアメリカです。世界2位の経済大国である中国が入っていないのは、まだ先進国ではなく新興国に分類されているからです。
つみたてNISAで単品で投資できる株価指数には、主に2種類あります。
・日本を除く先進国株に投資
・アメリカ株にだけ投資
現時点では、日本も含まれた先進国株式にまとめて投資できる商品はありません。
アメリカは、株式市場が世界一発達していて、割合的にも「米国・その他」として扱われることが多いです。日本人の投資家でも、米国株に集中的に投資している人も多いです。
そのような事情もあって、米国株だけに投資できる商品も認められているようです。
「先進国株って何?」という人は下の青文字をクリック!
FTSE Developed Index
日本語に直すと、「FTSE・デベロッパード・インデックス」になります。
先進国株全体のにまとめて投資できるインデックスになっていて、時価総額で約90%以上の幅広い範囲をカバーしています。
※2017年10月13日現在、つみたてNISAで関連する投資信託はありません。
FTSE Developed All Cap Index
日本語に直すと、「FTSE・デベロッパード・オールキャップ・インデックス」になります。
上記の名前にAll Capが追加されており、さらに広範囲をカバーしています。
S&P500
他の株価指数に比べて、ひときわシンプルな名前です。S&P500は、米国を代表する大型株500社の株価の平均です。
米国株全体の時価総額のうち、約80%をカバーするといわれており、米国で最も重要な株価指数になっています。
米国は世界経済の中心でもあるので、このS&P500が下がったときには、他の多くの国でも下がっていることが多いです。
2008年には、リーマンショックで大きく下落しましたが、他のどの国よりも早く回復し、現在右肩上がりで成長を続けています。ここ数十年の間では、全世界に分散投資するよりも、米国だけに投資をしていたほうがリターンが良かったというデータもあります。
ですが、今後も米国独り勝ちが続くかどうかもわからないので、特別な考えがなければ米国に集中するのは危険です。
CRSF U.S Total Market Index
日本語に直すと、「CRSF U.S マーケット・インデックス」となります。
U.Sという文字がついているように、米国株式市場の全体の株価の平均に連動するインデックスです。
上記のS&P500は全体の80%のカバーでしたが、こちらはほぼ100%の範囲をカバーしています。
下位20%の、比較的小さい企業の株式にもまとめて投資できるのが特徴です。
MCSI World Index
日本語に直すと、「MCSI・ワールド・インデックス」です。
基本的にはFTSEシリーズと同じで、先進国株全体に連動する株価指数なのですが、こちらは小型株をカバーしていません。
結果、先進国株全体の85%をカバーする程度でとどまっています。
別名「MCSIコクサイ」と呼ばれ、日本では非常によく使われている指数です。
現時点では、先進国株式に投資する商品のすべてがこの指数に連動しています。
MCSI World IMI Index
上記にIMIが追加されているだけですね。
こちらも同じく先進国株全体に連動しますが、こちらは小型株まで含まれているようで、先進国全体の95%以上をカバーできる内容になっています。
※2017年10月13日現在、つみたてNISAで関連する投資信託はありません。
先進国株インデックスのまとめ
ここでは、単品で組成可能な先進国株の株価指数について紹介していきました。簡単な特徴をまとめると、次の通りです。
FTSE Developed Index・・・先進国株全体をカバー
FTSE Developed All Cap Index・・・先進国株全体をカバー
S&P500・・・米国株式の約80%をカバー
CRSF U.S Total Market Index・・・米国株全体をカバー
MCSI World Index・・・先進国株の約85%をカバー
MCSI World IMI Index・・・先進国株の全体をカバー
このような形です。日本では、赤い文字の「MCSI World Index(MCSIコクサイ)」がダントツで有名です。多くの場合、日本株を除いた指数に連動するように運用されています。
つみたてNISAにおいては、先進国株式=MSCIコクサイといえるほど定番になっています。
ほとんどの場合は日本が除かれているので、別で日本株式に投資する必要があります。
S&P500やCRSF U.S Total Market Indexは、米国株式だけなので、特別な考えがない限りは避けたほうがいいでしょう。先進国株全体の3分の2は米国なので、わざわざ別に投資する必要性は薄いです。
複数の投資信託を組み合わせてポートフォリオを組むのであれば、この先進国株クラスが一番の主力になります。世界中の株式市場のうち、約80%が日本を除く先進国ですからね。
株式×先進国×インデックス
当サイトで一番重要だと思う資産クラスなので、商品・割合は慎重に考えるようにしましょう。