つみたてNISA(積立NISA)では、基本的に投資信託を使って資産運用をしていきます。

そして投資信託は、私たちの代わりに運用会社が株式・債券・REITのいずれかに投資してくれています。つみたてNISAで選べる商品では、この3つ以外にはほぼあり得ません。

この中では、株式が最も重要なポジションになります。なぜなら、株式は長期間では最も元本割れリスクが低く、リターンは最も良いからです。

長期投資のメリットは、一時的には下落幅が大きい株式を長期で保有することにより、リスクを抑えリターンをしっかり享受できることです。

通常株式を保有すると、株主としての権利を主張することができます。企業が儲けた利益や配当金を受け取ったり、個人投資家では関係ありませんが議決権を主張し、会社の経営に口出ししたりすることもできます。

そして、日本人投資家に人気なのが、なんといっても株主優待です。

株式の配当金の代わりに、企業から自社サービスやクオカードを受け取れる制度のことです。

企業の新商品や割引券などが一般的ですね。株主になった実感があるし、実際に商品やサービスがもらえるのはとても嬉しいですね。

しかし株主優待は、会社の持っている資産を取り崩して配布しているだけということを忘れてはいけません。

もらった株主優待をただ消費するだけでは、配当金再投資のような福利効果を得ることができず、長期投資ではかなり不利になってしまいます。

商品を調達するのにもコストがかかるし、各株主当てに郵送するのも小さくない事務コストです。株主優待はタダで沸いてくるわけではありません。

実は株主優待は、日本だけで行われている悪習といっても過言ではありません。米国や欧州などでは、株主優待で余計なコストをかけるのなら、現金でそのまま配当金として配ってくれという希望がほとんどだからです。

また、つみたてNISA対象の商品の中にも、日本株に投資する商品が多数あります。私たちではなく運用会社が株主優待をもらっても、扱いに困ってしまうというのが本音でしょう。

運用会社が得た株主優待は、換金できるものは売却して総資産に含めているようですが、難しいものは残念ながら証券会社員のおみあげとして配られてしまうそうです。

つまり、つみたてNISAなどのインデックス投資を実行する人にとっては、株主優待は貰えないものというだけでなく、せっかくの株式リターンを下げてしまう悪影響があるということになります。

株主優待という楽しみ方を否定することはできませんが、つみたてNISAを活用する人とにとっては、あまり歓迎できないシステムといえます。

そして株主優待目当てで投資しようとすると、必然的に少数の日本株に偏ってしまうため、リスクが高くなります。

趣味として株主優待投資をするのはOKですが、長期的な資産形成を行う場合はやはりつみたてNISAなどを活用するべきでしょう。

スポンサーリンク