つみたてNISA(積立NISA)では、投資信託を使って資産運用をしていきます。

投資信託は、お金を預けて代わりに運用をしてもらう仕組みなので、私たちが預けたお金は実際は別の資産として保管されています。

つみたてNISA対象商品では、主に8つの資産ごとにジャンル分けすることができます。

・日本株式
・先進国株式
・新興国株式
・日本債券
・先進国債券
・新興国債券
・日本REIT
・先進国REIT

これら8つの資産のどれにどのくらい投資するかで、20年後のリターンはほぼ決まってしまいます。積立投資では、タイミングに関係なく投資していくので、買ったときの値段はどんどん平均化されていきます。そのため、買ったタイミングよりも何を買っているかのほうが大事です。

これら8つには、それぞれ特徴がありますが、過去のリターンを実際に見てみましょう。

これは、2003年~2014年に積立投資を実行していた場合の資産別結果です。

棒グラフの上の数字は、1年間で上昇した最大です。一番下の数字は、1年間で下落した最大です。真ん中の数字は、年間の平均リターンです。

まず全体を眺めると、全ての資産で平均がプラスになっています。このグラフは2008年のリーマンショックを経験をしての結果なので、100年に1度の危機が起きていたとしても現金よりは良い結果になったということになります。

次に注目するのは、真ん中3つのリターンがかなり低いです。これら3つは債券になっており、特に国内債券のリターンは非常に低いです。その分下落も非常に少なく、現預金の延長のような資産になっています。

下落幅を見ると、債券以外は半分くらい下落しているものがほとんどです。これは2008年のリーマンショックの時に記録したものですが、100年に1度の出来事が起きると半値になることもあるということです。

また、新興国株式の上昇と下落が非常に大きいことが分かります。新興国株式は、今後成長が期待できる中国やインドなどに投資するので、大きなリターンを見込めます。その一方、経済危機が発生した時には大きく下落するリスクがあり、ハイリスクハイリターンな資産となっています。

積立投資では、高値で買ってしまうリスクを抑えることができますが、だからといって安全という訳ではありません。特に株式やREITでは、買った金額の半分以下にまで下落することもあります。

ですが、その後は大きく回復し、どの資産に投資していてもプラスになっています。長期投資では、一時的な下落を気にしない図太さが必要なのです。

このいずれに投資しても、積立投資では損をしませんでした。ですが、多くの人はパニックで売ってしまったので、せっかく安く買えるをチャンス無駄にした上に元本割れしてしまいました。

 

また、一番左側には、8資産均等という項目があります。このグラフは三菱UFJ投信が作成したもので、8資産均等型の商品の補足資料になっています。

8資産均等型とは、以下のような割合で資産を保有するバランスファンドのことです。

主な資産8種類を、すべて同じ割合で保有してしまうという分かりやすい人気商品です。各社からほぼ類似の商品が多数販売されています。

このグラフだと、一番右側に8資産均等の場合のデータが載っています。単純に8つの資産の平均になるので、上昇も下落もほどほどになっています。

また、最大の下落幅は-41.76%とこの中では少な目になっていますが、リターンの年平均は8.63%になっており、なかなか良い成績になっています。

8つの資産の大きく下落したタイミングはどれも2008年の時でしたが、それぞれ下落幅や細かな動きは違うので、分散投資することで全体的な下落幅も抑えることができました。

8資産均等型のようなバランスファンドは、運用会社で定期的にリバランスがされます。割合が崩れたときに、売買で調整して元のバランスに戻す作業です。

リーマンショックでは、株式やREITが大きく下落したので、あまり下がらなかった債券を少し売り、株式やREITを買うことでバランスを保ちました。

リバランスにより、値下がりした商品を追加で購入できたので、全体のリターンによい影響を与えました。

このように分散投資することで、資産単体よりもリスクを抑え、良いリターンを期待できることになります。

上記のデータを踏まえれば、新興国株式にだけ投資すれば最もリターンが良くなるように思えますが、実際は他の資産と組み合わせたほうがリスクを抑えられるし、より安定したリターンを狙うことができます。

いずれにせよ、特定の資産ばかりに集中して投資するのは危険なので、幅広い分散投資を心がけましょう。

ですが、債券のリターンが低いのは、資産の性質上当然の結果なので、債券への投資は極力少なめにすることをオススメします。

そういった意味では、上記の8資産均等型バランスファンドでは少し債券が多すぎると思います。

株式を中心に、債券やREITでサポートするのが長期投資の基本です。

参考記事…株式・債券・REITの割合について