投資先を理解すること

つみたてNISA(積立NISA)では、投資信託を積立していくことで資産運用ができます。

ですが、投資信託とは、自分がお金を預けて運用してもらう仕組みです。そして、運用先で発生した利益や損失を全て引き受けることになります。

運用先は、預かったお金を株式や債券などに分散投資しています。つまり、投資信託を保有するということは、間接的に株式や債券などにまとめて投資していることに等しいことになります。

自分が積立していく投資信託が、実際は何に投資しているかは、必ず把握していなければなりません。投資信託を持っているというイメージではなく、株式や債券に投資しているんだという感覚を常に持っていなければなりません。

ここでは、投資信託を通じて間接的に投資できる東証REITについて解説していきます。つみたてNISAでは、東証REITに単独は投資できないので、バランスファンドに組み込まれる形で投資することになります。

 

東証REITとは?

東証REITとは、日本国内の不動産に投資しているREITの平均に連動する指数のことを指します。REITとは不動産投資信託のことで、投資信託やETFなどの形で売買できる不動産の権利のようなものです。

株式が企業の所有権を売買しているなら、REITは不動産の所有権を売買しているイメージです。東証REIT指数は、インデックス指数の1つで、日本に上場しているREIT全体の平均に連動します。

株式や債券などと同じく、評価額は常に変化しています。不動産に投資しているので、不動産価格や地価に大きく影響されるのが特徴です。

ですが、あまり大きく上昇することはありません。株式などと違い、REITは値上がりではなく配当金を期待する資産になります。

オフィスビルや倉庫などの不動産を貸すことで、家賃収入を得ることができます。REITを保有することで、間接的に大家さんになって家賃収入を定期的にもらうことができます。

そのため、配当利回りが非常に高いのが特徴で、時期にもよりますが4~5%ほどにもなります。REITの仕組みでは、利益の大部分を配当金として配ると税制上の優遇があるので、ほとんどのREITは利益を配当金として支払うことが多いです。

ですが、つみたてNISAでは、基本的に配当金が出る投資信託はありません。家賃収入が発生しても、直接もらうことはできません。

発生した配当金は、すぐ次のREIT購入の資金になります。家賃収入を使って別の不動産を買っていくようなイメージですね。

株式と同じく、配当金を投資することで、配当金が配当金を生む状態を作ることができます。最初は小さな差ですが、20年後には大きな差になっていきます。

通常のREITだと配当金が現金としてもらえてしまうので、無駄遣いしてしまうことが多いようですが、つみたてNISAではそもそも配当金が勝手に再投資されるので安心ですね。

 

東証REITの特徴

東証REIT指数二は日本の不動産のみが組み込まれているため、日本の地価に大きく影響されます。今後は人口も減っていくので、空き家が多くなり家賃収入が下がっていくことも予想されます。

他の資産と比べた特徴について説明していきます。

 

為替リスクがない

日本の不動産に投資をしているので、為替の影響はほぼありません。家賃収入についても、ほとんどが円でもらうことになるので問題ありません。

為替リスクを抑えたいときに組み込んでいきたい資産です。

 

変動幅はそこそこ

 

これは、東証REITに連動するETFのチャートです。ちょうどリーマンショック後に設定されたので、大きく上昇しています。

家賃収入と聞くと安定したイメージがありますが、不動産の価格自体は大きく変化するので、REITの値段も変化していきます。

今後世界的な不況があった場合、大きく下落する可能性も十分あります。

不動産投資もそれなりのリスクがあるということですね。

 

インフレに強い

不動産という実際にある資産に投資しているので、インフレには強いです。物価が上がれば地価も上がるし、家賃も上がっていくので、それに合わせてREITの価格や配当金も上昇していきます。

配当金は現金でもらえないのでイメージしずらいですが、しっかり再投資されているので、大きなリターンにつながります。

 

リターンはそこそこ

 

青い線は東証REIT、ピンクの線は日経平均株価を表しています。REITと株式の比較なので参考程度ですが、株式に比べるとリスクも小さいけどリターンも小さいです。

ただし、このチャートには配当金が考慮されていないので、実際の差は多少縮まります。過去5年で見ると、REITと日経平均株価が反対の動きをしている時がありますね。

企業は成長するけど、不動産は成長しないので、長期的には株式よりリターンは劣ると思われます。

ですが、株式とREITは違う動きをするので、分散効果を高めることができます。リターンを期待するというよりは、分散効果を高めてリスクを抑えるための資産といえますね。

 

 

東証REITまとめ

東証REITの特徴をまとめると次の通りです。

 

為替リスクがない
→海外資産と組み合わせて効果的

変動幅はそこそこ
→不動産だから安定という訳ではない

インフレに強い
→物価に合わせてしっかり上昇する

リターンはそこそこ
→企業と違って不動産は成長しない

 

不動産に投資できるREIT自体が比較的新しい金融商品で、長期的なデータも少ないです。株式や債券と違い、不動産という実物資産に投資できるのが大きな特徴です。

日本の不動産なので為替リスクはなく、形あるものなのでインフレにも強いです。ですが、リスクが小さいわけではありません。

1990年ごろのバブル景気では、地価がバブルのように膨らみ破裂しました。当時はREITという仕組みはありませんでしたが、もし存在していれば多くの人が損してしまったことになります。

現在の日本の地価は大して高くなので当面心配はないと思いますが、不動産だから安心できるという訳ではないことに注意してください。

リターンについても、不動産そのものは成長しないので、大きな利益を上げることは難しいでしょう。大家さんのように定期的に配当金がもらえるのが大きな魅力ですが、つみたてNISAではもらえないので魅力は半減です。

為替リスクがない・インフレに強い・株式と違う動きをするという特徴を生かすために、ポートフォリオに一部だけ組み込むような使い方が望ましいでしょう。

REIT指数全体について知りたい方は以下の青文字をクリック!

REITインデックス指数