投資先を理解すること

つみたてNISA(積立NISA)では、投資信託を積立していくことで資産運用ができます。

ですが、投資信託とは、自分がお金を預けて運用してもらう仕組みです。そして、運用先で発生した利益や損失を全て引き受けることになります。

運用先は、預かったお金を株式や債券などに分散投資しています。つまり、投資信託を保有するということは、間接的に株式や債券などにまとめて投資していることに等しいことになります。

自分が積立していく投資信託が、実際は何に投資しているかは、必ず把握していなければなりません。投資信託を持っているというイメージではなく、株式や債券に投資しているんだという感覚を常に持っていなければなりません。

ここでは、投資信託を通じて間接的に投資できる先進国REITについて解説していきます。つみたてNISAでは、先進国REITに単独は投資できないので、バランスファンドに組み込まれる形で投資することになります。

 

先進国REITとは?

先進国REITとは、アメリカやヨーロッパなどの先進国の不動産に投資できる指数のことです。正式には「S&P先進国REIT指数」と呼ばれています。

REITとは不動産投資信託のことで、投資信託やETFなどの形で売買できる不動産の権利のようなものです。

株式が企業の所有権を売買しているなら、REITは不動産の所有権を売買しているイメージです。S&P先進国REIT指数は、インデックス指数の1つで、様々な先進国に上場しているREIT全体の平均に連動します。

ですが、全体の7割以上をアメリカが占めており、ほぼアメリカへの不動産投資になっている現状があります。

S&P先進国REIT指数に組み込まれている通貨別の割合です。全体の7割が米ドルを占めており、アメリカの不動産への投資になっています。続いてオーストラリアの豪ドルになっています。

株式や債券でも米国の比率は高いですが、REITではさらに偏っています。

株式や債券などと同じく、評価額は常に変化しています。不動産に投資しているので、不動産価格や地価に大きく影響されるのが特徴です。

ですが、あまり大きく上昇することはありません。株式などと違い、REITは値上がりではなく配当金を期待する資産になります。

オフィスビルや倉庫などの不動産を貸すことで、家賃収入を得ることができます。REITを保有することで、間接的に大家さんになって家賃収入を定期的にもらうことができます。

そのため、配当利回りが非常に高いのが特徴で、時期にもよりますが4~5%ほどにもなります。REITの仕組みでは、利益の大部分を配当金として配ると税制上の優遇があるので、ほとんどのREITは利益を配当金として支払うことが多いです。

ですが、つみたてNISAでは、基本的に配当金が出る投資信託はありません。家賃収入が発生しても、直接もらうことはできません。

発生した配当金は、すぐ次のREIT購入の資金になります。家賃収入を使って別の不動産を買っていくようなイメージですね。

株式と同じく、配当金を投資することで、配当金が配当金を生む状態を作ることができます。最初は小さな差ですが、20年後には大きな差になっていきます。

通常のREITだと配当金が現金としてもらえてしまうので、無駄遣いしてしまうことが多いようですが、つみたてNISAではそもそも配当金が勝手に再投資されるので安心ですね。

 

先進国REITの特徴

東証REIT指数には先進国の不動産が組み込まれているため、各国の地価に大きく影響されます。大部分がアメリカを占めているので、アメリカの地価や景気に大きく左右されます。

他の資産と比べた特徴について説明していきます。

 

為替リスクがある

全て海外の通貨で投資をするので、為替リスクによって評価額が変化します。大部分は米ドルになっているので、ドルに対する為替変動の影響を大きく受けることになります。

 

変動幅は大きい

為替リスクがない東証REIT指数でも変動幅はそこそこなので、先進国REITの場合はさらに大きく変動することが多いです。

海外の不動産と聞くと安定している気がしますが、実際は株式並に大きくブレる点には要注意です。

リスクを抑えて投資したい場合はあまり組み込まないほうがいいでしょう。

 

インフレに強い

不動産という実際にある資産に投資しているので、インフレには強いです。物価が上がれば地価も上がるし、家賃も上がっていくので、それに合わせてREITの価格や配当金も上昇していきます。

配当金は現金でもらえないのでイメージしずらいですが、しっかり再投資されているので、大きなリターンにつながります。

 

リターンはそこそこ

海外の不動産への投資はリスクがありますが、リターンもあまり期待することはできません。不動産という部分で考えれば、世界一少子高齢化が進んでいる日本よりも海外のほうが魅力的ですが、あくまで日本に比べればの話です。

企業は成長するけど、不動産は成長しないので、長期的には株式よりリターンは劣ると思われます。

ですが、株式とREITは違う動きをするので、分散効果を高めることができます。リターンを期待するというよりは、分散効果を高めてリスクを抑えるための資産といえますね。

ですが、為替リスクも高めなので、全体としてあまり魅力があるとはいえません。

 

先進国REITまとめ

先進国REITの特徴をまとめると次の通りです。

 

為替リスクがある
→7割を占める米ドルの影響が大きい

変動幅は大きい
→不動産価格と為替に影響される

インフレに強い
→物価に合わせてしっかり上昇する

リターンはそこそこ
→企業と違って不動産は成長しない

不動産に投資できるREIT自体が比較的新しい金融商品で、長期的なデータも少ないです。株式や債券と違い、不動産という実物資産に投資できるのが大きな特徴です。

主に米国の不動産に投資することになるので、ドルに対する為替リスクを負うし、米国の不動産価格に大きく左右されます。

2008年に起きたリーマンショックは、米国の住宅バブル崩壊からスタートしました。不動産価格は景気を表すともいわれ、REITの価格も大きく左右されます。

不動産に投資するから安心という訳ではないことに注意しましょう。

価格変動リスクが大きい割に、狙えるリターンはあまり大きくありません。当サイトでは、先進国REITはほぼ不要、又はごく一部にとどめるべきだと考えています。

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